婆の戯れ言。

つまらない人間セメントが、つまる人間になるために、嫌なことを我慢してがんばる修行日記です。

修行2【夫と子供を置いて、自分だけ海外旅行をする】

 

10年ぶりの海外旅行をしてきました。行き先はイギリスとフィンランド。4歳の息子を夫と母に託しての旅行でした。

 

この「母親が小さい子供を置いて海外旅行をする」というのは、けっこう否定的な意見も多いようです。ネットでざっと見たところ、子供のことより自分を優先するなんてそれでも母親!?海外なんて子供が大きくなったらいつでもいけるでしょ!!残してきた子供に何かあったらどうするの!?お世話するほうの身にもなってみなさいよ!!そもそも私は子供が心配で海外旅行なんて楽しめない!!みたいな感じ。それも、出張や出産など致し方ない理由で子供と離れるならまあ認めるけど、遊びでしょ!?自分の楽しみのために子供を犠牲にしてるんでしょ!?そんなのありえない!!な論調。

 

びっくりしました。母親になったらわずか10日の海外旅行も許されないなんて…。たった10日間、子供と離れることがそんなに大変なことなのでしょうか…。お母さんと10日離れるだけで、子供の人生に悪影響?ほんまに?

 

私は私がいない間、父親や祖父母と一緒に、私とではできない経験をいっぱいしてくれればいいなと思ってました。私と過ごす10日間は普通の10日間でしかないけど、私以外の人と過ごす10日間はまたなんか違うものやと思うから。母親の人生が豊かなほうが、子供にもいいんじゃないかしら、と思ったりもします。

 

あと「連れて行ったらいい」という意見もネット上では見られましたが、私は連れて行かなくて良かったと思いました。それこそ、親の楽しみに無理やり付き合わされてしんどいだけやと思う。自分が望んで行くわけでもないのに、14時間も飛行機の中で静かにしていないといけないなんて辛いやろう。息子は飛行機で10時間かかるフィンランドより、近所の公園のほうが楽しいはず。美しい景色や広い世界を見せたいという気持ちもありますが、もう少し大きくなってからでもいいように思いました。

 

そんなこんなで一人で参加した海外ツアーは、とてものびのび自由に楽しめました。ちょこちょこ息子の様子は確認しましたが、そんな「心配で楽しめない」なんてことは全くなく。息子も泣いたのは初日ちょっとだけで、あとは元気いっぱいだったそうです。帰ってきたらどんな顔するかな?ってちょっと不安でしたが、ちょっと照れた以外はすぐにいつも通り。むしろ「お土産はー!?」って私より土産のほうを待っていたようでした。

 

10日間の海外旅行はいろいろ勉強になって、うっかり「たくさんの学びと気づきがありました」とか言ってしまいそう。でも実際のところ、知らん世界をいっぱい見れて面白かったー!という単純な感想が一番です。世界は広くて、いろんな場所がいていろんな人がいる。世界中どこでも暮らそうと思えば暮らせる。日本だけじゃなくて、逃げ場はいろんなとこにある。そう思いました。私がもし将来なにか行き詰まったら、日本国外に出る手もある。「逃げるは恥だが役に立つ」ではないけれど、世界中どこにでも逃げ場はあるんだと思ったら、なんか生きるのが楽になるような気がします。昔は大学卒業しても就職が決まらなくてなんとなく海外留学する友達を「なにを甘えてやがる」と思ってたけど、彼ら彼女らの親にしたら、次につながる前向きな居場所を作ってあげたいという思いだったんだろうなあ…と思います。とにかく、世界中に居場所はある。逃げ場があると思うだけで、私のような弱々しい人間は安心するのです。